マーケティングを学ぶ!書籍・検定・レビュー

マーケティングを勉強中。アラサー出版社勤務のブログ。

『世界のエリートが学んでいるMBAマーケティング必読書50冊を1冊にまとめてみた』 永井孝尚 本当のマーケティングに触れる

『世界のエリートが学んでいるMBAマーケティング必読書50冊を1冊にまとめてみた』 永井孝尚


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前作である『MBA必読書50冊』に続き、

マーケティングに特化した名著50冊を要約、紹介したものになっている。

 

『はじめに』で著者が言うように、

日本はマーケティングがまだビジネスシーンにあまり浸透していない。

さらなる成長のために、マーケティングの知識は必須。

その入り口としてこの本は最適。

 

この50冊の要約のなかで、気になったものをさらに読み込むのもいいと思いますが、

 

中には、要約力が素晴らしいのでこの本だけでかなりの部分をカバーできてしまうものもあります。

 

例えば『アイデアのちから』という名著は、

実用的でマーケティングに必須の本で、

結構分厚いですが、

内容としてはこの一冊にある数ページでだいぶカバーできています。

外国人の著書は意外とおしゃべりで、

核心とは別の部分が多かったりするんですよね。

 

また、日本人の著者も入っていて、

山本七平の日本資本主義の精神』や、

大本営参謀の情報戦記』堀栄三 

など、歴史的な本も入っているのは面白い。

 

 

一度読んだ本のおさらいにもなるので、

マーケティング知識を深めたい、これからマーケティングに触れていきたいといういろんな人にオススメ。

 

 

 

 

 

 

内容

10万部突破!
『世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた』第2弾

「基本から最新理論までこの1冊でつかめる」
『論点思考』『仮説思考』の内田和成教授(早稲田大学ビジネススクール)推薦!

マーケティングを知っているのと知らないのでは『素手モビルスーツと戦う』のと同じである」
IBMで日本のマーケティングマネジャー第1期生として活躍してきた著者がマーケティング力が上がる50冊を厳選し企業事例を交えながら解説する。
レビットやコトラーといったマーケティングの古典・定番書はもちろん、サブスクリプションやサービスマーケティングといった最新マーケティング理論まで紹介。
MBAの内容は気になる」「理論は学ばなくてはと思っていても専門書は難しすぎて読めない」「仕事にどう活用できるかが知りたい」といった忙しいビジネスパーソンのために、
理論だけでなく、仕事に役立てるための実践方法を「セブンイレブンの戦略」「Amazonはなぜ実店舗を作ったのか」といったビジネス実例を紹介しながらわかりやすく解説した1冊。

ファンから考えるマーケティング 『ファンベース』佐藤尚之

『ファンベース ー 支持され、愛され、長く売れ続けるために』佐藤尚之

 


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【ファンベース】という著者が提唱するマーケティング手法について語られています。

 

新書の割にしっかり、理論から具体例まで丁寧に書かれている印象。

 

まず、ファンベースとは、

 

“ファンを大切にし、ファンをベースにして中長期的に売上や価値を上げていく考え方”

 

ということです。

ファンビジネスやファンマーケティングとは違い、

ファンをベース(支持母体・土台)として、

新たな価値、さらなる未来の価値をつくりあげていくという考え方。

 

こういった考え方は、少子化や情報の反乱、広告の信頼性が落ちていることなどから、

 

パレートの法則から、20%かそれ以下の顧客が売り上げのほとんどを占めていることに着目し、さらなるLTVを狙う。

またファンからのオーガニックな口コミやお勧めなどを通し売り上げも上げていく。

 

そういった手法について解説。

 

具体的な方法として、

自社・自社商品のファンを作る、また既存のファンを維持しさらなる顧客満足の向上を目指すため、

 

「共感」「愛着」「信頼」

 

を、ベースにして短期的施策から中長期的施策をうまく繋ぎ会わせて顧客との接点を持っていくべきということです。

 

 

なかなか読みやすく、マーケティングだけでなく、セールスにも役立ちそうな一冊です。

 

【内容】

人口急減やウルトラ高齢化、超成熟市場、情報過多などで、新規顧客獲得がどんどん困難になっているこの時代。
生活者の消費行動を促すためには「ファンベース」が絶対に必要だ。
それは、ファンを大切にし、ファンをベースにして中長期的に売上や価値を上げていく考え方であり、
その重要性と効果的な運用の方法を、豊富なデータや事例を挙げて具体的に紹介する。
『明日のプランニング』に続く、さとなおの最新マーケティングの必読書。

 

PRってちゃんと説明できますか? 『戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則 』本田哲也

『戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則』本田哲也 


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近年注目を浴びている、「PR」について

フレームワークを提供する解説書。

 

そもそも、

日本人にとって「PR」はなんとも捉えづらい概念で、

広告やセールス、パブリシティ、広報、またはアピールすることなど、微妙に概念が理解されていない分野だと思います。

 

まず、

戦略PRとは「空気づくり」であるという

出発点から、

PRの概念、効果的な方法が、

分かりやすく紹介されています。

 

第1章に、広告とPRの違い、

・広告を買うか買わないか

・信頼性が高いか低いか

・コントロールしやすいかどうか

について基本的な解説されていますが、これですらなかなか知られていないと思います。

 

また、戦略PRの手段と目的についても、

パブリシティ→パーセプションチェンジ

→ビヘイビアチェンジ

と簡単に解説されています。

 

それで、タイトルにもある、

6つのフレームワークについては

「おおやけ」

「ばったり」

「おすみつき」

「そもそも」

「しみじみ」

「かけてとく」

と日本人に感覚的に分かりやすく、

事例も踏まえながら解説されています。

 

読みやすく、面白いので

何かしら興味があれば読んで損はない良書です!

 

 

内容

なぜ、インドで洗濯洗剤「アリエール」が広まったのか?なぜ、「片づけの魔法」は米国でベストセラーとなったのか?インスタグラマーはどれだけ影響力を持っているのか?「空気づくり」の戦略的手法を、国内外の最新事例に学ぶ。従来の社会常識に挑み、「買う理由」をつくりだす6つの黄金律。

ビジネスマン必見の思考法 『トップ1%の人だけが実践している思考の法則』永田豊志

『トップ1%の人だけが実践している思考の法則』永田豊


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有名企業の知られざるケーススタディ18例をもとに、あらゆる業種・職種でイノベーションを起こすスキル伝授。

 

 

 

思考法についての本ですが、

内容はかなりマーケティングに関連するものが多かったので、

マーケターやそれに近い能力を必要とされる人にとって役立つ本です。

 

ちょっとひと昔前という感じはありますが、

有名企業の事例と、

成功の思考法+戦略思考法、フレームワークを平易にまとめられていて、

 

事例で学ぶ系の本のなかではかなり上手くまとめられていて分かりやすい。

 

事例から学ぶ成功への思考法は大変勉強になりますし、

関連づけられているフレームワークは王道で、マーケティングやマネジメントをちょっとでもかじっていたら聞いたことはある、

もしくはよく知っているモノばかりだと思います。

例えばPPM、オズボーンのチェックリスト、PLC、ロングテールパレートの法則EDLP、などなど。

 

あまりよく分かっていない人には事例をからめてわかりわすいですし、

 

知っているひとにも、事例をからめて学ぶことで、

自分のビジネスに落としこみやすくなるとちうメリットがあると思います。

 

読みやすいですし一読の価値ありです。

行動経済学とマーケティングを繋げる『人を動かす行動経済学26の切り口 TRIGGER』楠本和矢

『人を動かす行動経済学26の切り口 TRIGGER』楠本和矢


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「今までで一番使える行動経済学の本」、

ということで、マーケティングに興味がある人間は必読の本です。

 

 

著者も本のなかで言っていますが、

行動経済学はまだあまり体系だった学問になっておらず、

 

「こういう実験を行ったら、こういうことがわかりました」

 

ということが散発的に発表されているだけで、筋道だてて学ぶことが難しいです。

 

比較的歴史の浅い学問なので仕方ないですが。

 

もともと、主流派経済学が前提としている

「人間は合理的に行動する」

という絶対的な考え(もはや宗教)を否定すべく、心理学的アプローチを使って生まれたものなので、

マーケティングのために出来たものではないです。

 

そのため、

行動経済学自体の内容は、マーケティングにとって非常に魅力的ではありますが、

実践するとなると、

少なからず学問と実務に溝があるのは事実。

 

この本では、その溝を埋めるべく、

26の切り口で、

例を挙げながら行動経済学の理論を実務に落としこんでいる、

類書があまりない本です。

 

 

行動経済学の理論については、

前半にサラッと書いてあるだけで、

後は実践です。

 

 

正直、行動経済学の本は実験の流れや詳細にかなりページを割いているので、

確かに結果と理論だけ確認するならこの本の内容で十分だなと思いました。

 

私は行動経済学自体が結構興味あるのでダニエル・カーネマンリチャード・セイラーの本は読んだりしますが、

興味がある人は読んだら勉強になるって感じです。

 

 

最後に実際の戦略シミュレーションもされているので、

マーケティング担当やセールス担当、戦略レベルで役に立つ良書です。

 

 

気づく力とアイデア『アイデア量産の思考法』松本健太郎

『アイデア量産の思考法』松本健太


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イデアに関する書籍は人気があり、

有名なジェームズ・W・ヤングの、

『アイデアのつくり方』

などが最近は注目されていますが、

それだけ、自由自在にアイデアを生み出したいというニーズは職種やライフスタイルを超えて存在するものなんだと思います。

 

やはり、マーケティングにおいても

イデアは大切。

 

この『アイデア量産の思考法』では、

著者のグループが行った定性調査を例に、

そこから得られる気付きやアイデアの提案まで紹介しています。

 

やはり、この本から得られるのは、

人を根気強く観察すること、

違和感やなんで?という気持ちを常に持ちながら仕事や生活をしていくことの大切さだと思います。

 

ユニークな消費者行動を14種類のカテゴリーで100個もイラストつきで紹介されていますが、

そのなかで自分の仕事や生活においてのアイデアのヒントになるものもあるでしょうし、

なによりも気づく力や、アイデアに転換する力を身につけることに役立つ本だと思います。

 

 

松本健太郎氏の著作は毎回ポップで親しみやすく、それでいて本格的な内容が多いのでオススメ本です。

 

 

 

内容

のべ20万人以上の市場調査を実施。100人の日常風景から「消費者の隠れた心理」を見抜く。ニーズが見えない時代の新しいマーケティング発想法。

 

戦術vs戦略,エキスパートvsゼネラリスト『ボトムアップ・マーケティング戦略』アル・ライズ、ジャック・トラウト

『実戦ボトムアップマーケティング

アル・ライズ、ジャック・トラウト


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米国のマーケティング大家の二人による著作。

ポジショニングの重要性についての訴えが有名な二人ですが、

 

この本では、マーケティングの戦術、戦略について、丸山謙治氏による日本での事例も交えて学べる内容の濃い一冊

 

15章ありますが、

特に重要なところは

 

1章 戦術が戦略を決める

2章 現場に出向く

4章 焦点を絞る

7章 変更を加える

などでしょうか。

個人的に響いたところとも言えますが。

 

とかく企業はゼネラリストになりたがる癖がありますが、

 

この本の言うとおり、商品ラインを増やせば増やすほどブランド価値が毀損されていくのが分かります。

 

引き算の勇気、絞る勇気、戦場を変える勇気、

そして、間違いがちな上層部に歯向かう勇気を得られる一冊だと思います。

 

内容

著者の二人は『ポジショニング戦略』や『マーケティング22の法則』など日本でもロングセラー書でおなじみの世界的なマーケターです。
その二人が、『ポジショニング戦略』『マーケティング戦争』に続いて書いたのが本書です。
「現場主義」を徹底的に追求したマーケティング手法は、競争戦略に疲れを覚えた現代のマーケターたちに、目からうろこのヒントを提供してくれます。