『バグトリデザイン 事例で学ぶ「行為のデザイン」思考』村田智明
人の行為の中に「バグ」を見つける。
この視点が商品・サービスを考える上で重要なものになることがハッキリとわかる良書。
この本を読んで「バグ」に目を向けるという意識を持つだけで、何気ない日常に問題が浮かび上がってくるようになります。
ふんわりと、商品・サービスの改良のために不便益を探すよりは、
問題を「バグ」とキャッチーに定義し、
「バグ」の種類や原因を系統立てて理解することでより効率的に、効果的に、より素晴らしい商品・デザインを構築するヒントを得ることができると感じます。
本書で提示される6つのバグ
非効率のバグ
迷いのバグ
矛盾のバグ
負環のバグ
心理のバグ
誤認のバグ
バグの原因となる6つの因子
プロセス因子
属性因子
慣性因子
記憶因子
環境因子
不適正因子
これらのバグと原因を掛け合わせた思考は、
仕事だけでなく日常生活でも役に立ちそうです。
また、デザインやバグの抽出、改善に関するワークショップの進め方が丁寧に解説されており、
思考法のワークシートがダウンロードできたりと、実践へのサポートもされていて、
至れり尽くせりです。
管理職から商品企画の実務社員まで、
とても、参考になる書籍です。
内容
人の行為に注目すれば、あるべきデザインが見えてくる。P&G、コクヨ、Microsoft、Panasonic、LIXIL、富士通、Aprica、オカムラ、オリンパス、村田製作所、NOLTY、SAMSUNG、大阪ガスなど、多くの企業や自治体、大学などが導入した「行為のデザイン」に基づく実際の商品・サービスの事例をふんだんに解説。