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失敗とは?どう向き合うか『失敗の科学』マシュー・サイド

『失敗の科学』マシュー・サイド


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マーケティングとは直接関係がないですが、

とにかく良い本だったので書いてみます。

 

「失敗」について、とことん科学的に向き合い、考察し尽くした本です。

 

「失敗から学ぶ」、「失敗は成功につながる」などなど、

ありきたりっちゃありきたりで、

 

タイトルを見て

「あー、ハイハイ、失敗から学びましょう的なやつね」

と思いました。

 

しかし、読み進めてみると、

「これは本格的だ!」

と180度考えが変わりました。

 

そういうタイトルの自己啓発本や経営者の自伝は巷に溢れていますが、

 

ここまで、科学的に、論理的に考察した本は少ないのではないかと思います。

 

 

なぜ、失敗を受け入れられないのか、

失敗を生かすことでどんな効果があるのか、

失敗をビジネスにどう生かすのか、

失敗を責めることでどんな損が起こるのか、

 

などなど、ちゃんとエビデンスに基づいて論じています。

 

理屈を欲しがる人間にはうってつけの内容。

 

 

1番失敗を生かすことができている業界、

航空業界の事例や、

早食いチャンピオンの小林尊

サッカーのベッカム

などなど、事例がまず面白い。

 

その反面として挙げられる失敗例が、

医療業界、

警察、

社会科学(特に経済学)

特に経済学者の反省のしないところは目に余る。

 

納得のいく事例ばかり。

また、事例もドラマチックでおもしろく、

心に残る内容。

 

 

行動経済学、心理学、経営学などの理論を取り入れながら、

実践的な現場の取り組みも評価しているので身近に学べます。

 

 

確証バイアス、気質効果、講釈の誤り、

ランダム化比較実験など、

勉強になることばかり。

 

 

明日から自らのビジネスに取り入れたくなる、叡智のかたまりみたいな素晴らしい本。

 

全てのビジネスマンに勧めたい本です。

 

内容

だから人は、同じ過ちを繰り返す――。
英タイムズも絶賛! 22カ国刊行の世界的ベストセラー、ついに日本上陸!

なぜ、「10人に1人が医療ミス」の実態は改善されないのか?
なぜ、燃料切れで墜落したパイロットは警告を「無視」したのか?
なぜ、検察はDNA鑑定で無実でも「有罪」と言い張るのか?
オックスフォード大を首席で卒業した異才のジャーナリストが、
医療業界、航空業界、グローバル企業、プロスポーツリームなど、あらゆる業界を横断し、失敗の構造を解き明かす!